薬物療法

蓄膿症の治療でもっともよく用いられる、薬物療法について説明しましょう。

軽症なら、「ムコダイン」と「ムコソルバン」という薬が処方されます。ムコダインは鼻水の粘りをとって鼻の粘膜を正常化し、ムコソルバンは粘膜から出る粘液そのものを抑えて鼻水の切れをよくする効果があります。どちらも鼻をかみやすくすることで、炎症を起こす原因となる鼻水を排出しやすくしてくれます。効果は控え目ですが副作用がほとんどでないため、安心して長い期間飲み続けることができます。

もう少し蓄膿症の症状が進んでいるのなら、抗生物質の出番。人間の細胞と細菌を見分けて細菌だけに攻撃を加える、賢い薬です。ところが、蓄膿症にかかっている鼻の中には「バイオフィルム」というものがあります。バイオフィルムとは簡単に言えば細菌の固まりなのですが、これが蓄膿症治療では厄介な存在で、薬の効果をブロックしてしまうのです。

バイオフィルムの陰に隠れて、細菌はまんまと生き残ってしまうんですね。そこで、バイオフィルムを破壊する作用がある「マクロライド系」抗生物質の出番です。

蓄膿症の治療に使われるマクロライド抗生物質で有名な物は「クラリス」と「ルリッド」。どちらも他の薬と併用しやすいのがポイントです。さらに他の薬との相互作用が少ない「ニューマクロライド系」の「エリスロシン」という薬もあります。

ただし副作用が現れる可能性はゼロではないので、他の薬と併用する場合は必ず医師に相談しましょう。

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